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ホールニューワールドを演奏していて思い出した。サックスは一人でやり続けるのは不可能。

どうもこんにちは。ぼっち系YouTuberの長内(オサナイ)です。

昨日はYouTubeにホールニューワールドを投稿してみました。

今回は使用した楽譜は「アルトサックスで吹くデュエット・レパートリー」という曲集で、2人でアンサンブルをするための楽譜です。

これを私が一人で多重録音して演奏しています。一人で二人分の演奏しているわけですね。寂しいですね。

実はサックスに限った話ではないのですが、音楽を継続してやっていき成長していく上で誰かとアンサンブルするとか、誰かに向けて発表するというプロセスは非常に重要です。

その理由は下記のとおり。

  1. サックスはそもそも一人では音楽が完成しない
  2. ハモるとじつは1+1=2ではなく3になっている
  3. 完全に1人でモチベーションを維持できる人はごくわずか
  4. レッスンはある意味発表の場
  5. 自分一人で成長していくのは不可能

サックスは一人でやり続けるのは不可能な理由

冒頭の5つの項目のとおり。
順を追って説明していきます。

1 サックスはそもそも一人では音楽が完成しない

音楽の3要素

サックスは一人で演奏しても複数の音が鳴らせません。
なので必然的に曲のメロディーの部分だけを演奏することになります。

一般的に音楽というものは

  • リズム
  • メロディー
  • ハーモニー

という3つの要素で成り立っていると言われています。
サックスのソロプレイだとこのうちメロディーの部分しかできないわけですね。

完全にソロで演奏することで成り立っている曲もある

ただし、完全に一人で演奏することを目的とした音楽というものもあります。有名なものですと、クラシック音楽だとバッハの「無伴奏チェロ組曲」なんかがそうですね。私も以前YouTubeでやってみました。

これはこれで歴史に残る名曲なわけですし、一人でも音楽が成り立ってるじゃんって言われそうなんですが、こういう曲ってかなりの少数派ですよね。

特にポップスでボーカル一人でアカペラで歌っているのを1時間とか2時間とか聞いてられますかね?無理ですよね。
かならずハーモニーを受け持つ部分が必要になってきます。なのでボーカルの人であればピアノやギターの弾き語りをしたりします。

ただサックスだとすでに両手がふさがってしまっていますのでそういうわけにもいきません。
なのでピアニストに伴奏を頼んだりカラオケトラックを使ったりします。

でもカラオケトラックだとやっぱり若干味気ないですよね。

私がぼっちYouTubeをやってる理由

私も本当は演奏のクオリティを上げるという面では、YouTube投稿もすべてピアニストやバンドを雇って全て生演奏で行いたいところではありますが

  • 費用の面
  • コロナ
  • 二人以上でやると音楽以外の作業量が多くなりすぎる(日程調整とか・・・)

ということから現在はYouTube投稿は一人で完結させるという選択をしています。

今後状況が変わったら誰かと一緒にやる日がくるかもしれません。

2 ハモるとじつは1+1=2ではなく3になっている

微妙にずれてるときに発生するうなり

サックスなどの管楽器を演奏したときの醍醐味として「ハモる」というのがあります。

  • 綺麗にハモった時って気持ちいいですよね
  • 音程がずれていると気持ち悪いですよね

音程がずれている時に気持ち悪いと感じるのは、実は2つの音が同時になった時に「差音」というものが発生しているからなんです。
一般的には「うなり」と呼ばれているやつですね。


こちらをの動画をご覧ください(音量注意)

非常に不愉快な音ですね。
つまり綺麗にハモれてないときはこんな音が出てるわけです。

綺麗にハモれた時に出てくる差音

この動画だと微妙にずれた二つの音が同時になっているので不快な音が出ていますが、実は2つの音が綺麗にハモった時には美しいハーモニーを形成する音を出してくれます。

これに関してはこちらのサイトが非常にわかりやすかったのでご覧いただきたいのですが、こちらから引用させていただくと


「ミ」と「ソ」の和音を弾く時に、「ド」の2オクターブ下の音が聞こえてくる
出展:森口岳雄のページ


ということです。

実際の音を聞いていただくのが一番だと思いますので下の動画を再生してみてください。

実際の音はこちらの動画をごらんください

2オクターブ下のドの音が聞こえましたかね?
このように綺麗にハモるともうひとつの音が形成されるので、1+1=3になっているのです。

これって一人で演奏しているとなかなか身につかない感覚ですよね。
なのでアンサンブルの経験を積むというのは非常に重要です。

3 完全に1人でモチベーションを維持できる人はごくわずか

私自身孤独な作業の繰り返しはモチベーションが保てません。

冒頭で「ぼっち系YouTuberの長内です」と自己紹介しましたが、私自身モチベーションが下がっていることが大半です。

正直一人で演奏していても全然つまらないですよ。

  • 一人でロングトーン→そもそもロングトーンがつまらない
  • 一人で音階練習→ただの作業
  • 一人で曲の練習→多少は楽しいがただの自己満。
  • 一人でYouTubeの録音→最も苦痛。自己嫌悪の連続


ただここに最後に「誰かに演奏を聴いてもらう」というプロセスが入ると俄然やる気のスイッチが入ります。
誰かに演奏を聴いてもらうとなると

  • 音楽で人々に感動を与えたい
  • こんな演奏ができるなんてすごいって思われたい
  • なんなら少しモテたい
  • 演奏してお金も儲かったら最高


など色々な欲求が出てきます。
後半に行くにつれゲスな欲求になっていきますが、こういうものが大事だと僕は思います。

なのでモチベーションを維持するためには自分以外の人というのが必ず必要になってきます。
一人では上に挙げた4つの欲求は満たされません。

4 レッスンはある意味発表の場

レッスンっていうのは本質的には先生からアドバイスをもらう場ではなく、「先生」という一人のお客さんに向けて演奏を発表する場であったりもします。

ただ、この「先生」っていうお客さんがなかなか手ごわいお客さんで演奏するとその場で次のような感想を言ってきやがるんですよ。

  • 音程が悪い
  • リズムが悪い
  • 音が汚い
  • アーティキュレーションがおかしい
  • ここの音間違ってる

しかもその感想が的確で、ズバズバ言ってくるのでショックを受けるんですよね。
でもこの最も手ごわい「先生」というお客さんに対して演奏する行為は最も自分を成長させるものでもあります。

レッスンというステージに向けて努力をするようになる

そもそも、この最強に怖いレッスンというステージに向けて少なくとも練習するようになりますよね。
普段全然楽器を吹かない人でもレッスンの間だったら吹かないわけにいかないので頑張って吹くじゃないですか。

これって先ほどの項目で述べたモチベーションの維持ともつながることでもあります。

5 自分一人で成長していくのは不可能

結局自分一人で成長し続けるのは不可能です。
人間は「誰かと一緒に、誰かのために、誰かから認められるために」しか動けません。

〇成長する人は自分自身で発信し続けている

自分自身が引きこもりがちなので偉そうに言えた立場ではないのですが、サックスが上達する人っていうのは継続的に誰かに向けて発信することが出来る人なんですよね。
その場が

  • レッスン
  • アンサンブル
  • ライブ
  • YouTubeで配信

であったりするわけです。

それを継続することって非常に難しいことじゃないですか

実はなにをやるにしても継続することが最大な難関です。

  • レッスン→通い続けるのがだんだんおっくうになってくる
  • アンサンブル→大体仲間と喧嘩しちゃう
  • ライブ→費用や集客が困難
  • YouTube→最初の半年くらい視聴回数がほぼ0で悲しい

だったりします。

〇結論:自分に合った方法で音楽で社会との繋がりを継続させて成長していこう

そうは言っても非常に難しいことではありますが、継続することが非常に大事です。
成長するためには継続して努力しつづけるしかありません。

継続して練習&作業そして発信し続けましょう。

僕も毎日YouTubeに投稿し続けていますので、モチベ維持のためにと思って僕のYouTubeをご覧いただくのもありかなと思います。

 

長内阿由多のYouTubeチャンネル


それでは今日は以上とさせていただきます。


私オサナイ(長内)は名古屋の千種区の池下でサックスの教室をやっております。
初心者の方でも楽器の持ち方から丁寧に指導させていただいております。
またネットからの申し込みの場合は入会金が通常1万円のところを半額の5000円にさせていただいております。
1回のみの受講も可能ですのでぜひレッスンにお越しください。

レッスンの詳細についてはこちら

 


演奏に使用しているセッティング

マウスピース

H.Selmer SUPER SESSION アルトサックス D

リガチャー

リード

楽器

Yanagisawa A992(もう製造されていない型番です。)
現行機種はこちら

ストラップ

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