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初心者のためのサックスレッスン 第14回 高音域の練習、ミ♭(レ#)の指づかい

こんにちは。長内です。

 

本日はまず高音のシとドとシ♭の指使いを練習していきます。

 

音程が上ずったり、逆にぶら下がったりと不安定になりがちな音域ですので、コントロールをしっかりしましょう。

 

またミの♭(レの#)の指づかいも学習していきます。

楽譜上は音が上がるのに、指を足すことになるという状況が生まれ、初心者の方にとっては混乱しやすい部分です。

 

異名同音について学習し、理解を深めましょう。

 

使用教材

楽譜の苦手な方でも基礎から確実にじっくりとサックスの演奏方法を学んでいける本です。

 

私のレッスンでは、初心者の方には必ずこの本を使って指導させていただいています。

 


本日からこの教材も使用していきます。

この曲集は階名(ドレミ)があらかじめふってありますので、楽譜の苦手な方でも、曲の演奏を楽しんでいただけます。

 

また100曲近くの様々なジャンルの曲が収録されていますので、初心者の方が曲を練習しながら、色々な音楽に触れていくことができます。

 


この記事の対象の方

第14回目のレッスンの内容

  1. 基礎練習(チューニング・ロングトーン・タンギング・音階練習)
  2. 高音シ・ド・シ♭の指づかい・練習曲1・2
  3. キラキラ星・主よ、人の世の喜びよ
  4. ミ♭・レ#の指づかい
  5. 異名同音について・練習曲5・6・7
  6. スカボロー・フェア・アニーローリー・故郷

この記事の執筆者

私、長内(オサナイ)は中学生の時にサックスを始めて、その後愛知県立芸術大学という大学でクラシックサックスを専門的に学びました。
卒業後はヤマハの大人向けのポピュラーミュージックスクールで講師として仕事をし、現在は私個人の音楽教室でサックスの指導をしています。

サックスの演奏歴は約25年です。


1.基礎練習(ロングトーン・タンギング)

✔チューニング

まずチューニングを行いますが、ファ#の音だけでなく全体の音のバランスを見てマウスピースの入れ加減を設定しましょう。

 

高音域は音程が高くなりやすいため、初心者の方はどんどんマウスピースの位置が抜けていってしまいがちですので注意が必要です。

✔ロングトーン

昨日と同様にすべての音域でロングトーンを行います。

譜例のように低音域は6拍くらいで構いませんが、出来そうな方は8拍のばしてみましょう。

 

✔タンギング

こちらも昨日と同様に行います。

テンポはすこしずつ速くできるようにしていきましょう。

 

✔スケール(音階)

ここまでで4つの音階が出てきました。

音階は音楽を構成する重要な要素ですので基礎練習に加えていきます。

毎日すべての音階を練習する必要はありませんが、少しずつ練習していきましょう。

 

2.高音シ・ド・シ♭の指づかい・練習曲1・2

✔オクターブキーを押さえるだけです

ここで新しく高音のシ・ド・シ♭の指づかいが出てきますが、今までのシ・ド・シ♭

の指づかいにオクターブキーを追加するだけですので、特に新しい内容はありません。

 

楽器がふらつくという方は、左手の親指を前に押し出すようにすると安定します。

 

✔音程を確認しましょう

高音域になってくると音程が不安定になってきます。

 

音程が高くなる方、低くなる方、それぞれいらっしゃると思いますが、対処方法は以下のようになります。

  • 音程が高くなる→アンブシュアを少しゆるめてかみすぎないようにする。息をたっぷり入れるようにする
  • 音程が低くなる→腹圧をかける。高音域では高い声を出すようなイメージで音を出す

特に音程が低くなり1オクターブ下にひっくり返る、もしくはなんだか汚い音が出るという方は腹圧が足りていませんので、息を吸う時、吐く時にしっかりと腹圧をかけて息のスピードを上げて演奏するようにしてみましょう。

 

✔練習曲1~7の動画です。

✔練習曲1

ここでは高音シの指づかいを練習します。

  • スラ―の切れ目ではタンギングを行う
  • 二段目はブレスのタイミングが取りにくいので素早く息を吸う

以上二点に気をつけて練習を行ってください。

 

✔練習曲2

高音ドの指づかいが登場します。

音の跳躍がありますので音程を意識しながら演奏しましょう。

 

3.キラキラ星・主よ、人の世の喜びよ

✔キラキラ星

初級アルトサックスレパートリー曲集」でも扱いましたが、高音域のアレンジとなっています。

すべての音にタンギングが必要です。

 

高音域でタンギングを行う際は舌の位置をより上部に置く必要がありますので、感覚がわからないという方は一度高い声を出しながら「トゥートゥー」と言ってみましょう。

 

また調号にも注意しましょう。

 

✔主よ、人の世の喜びよ

高音域のシ♭の音が出てきます。

また三拍子の曲ですので、注意して練習をしましょう。

4.ミ♭・レ#の指づかい

ミ♭、レ#の指使いではレの指に小指の上側のテーブルキーを足します。

低音のドの指づかいで使用したキーの上のテーブルキーを押さえるのですが、低音ドの時と同じように小指はのばして押さえるようにしましょう。

 

ここで指の先で押さえるようにしてしまうと指が動きません。

 

小指全体を使うようなイメージで押さえてみましょう。

 

異名同音について・練習曲5・6・7

✔異名同音

ミの♭とレ#のように楽譜の上では異なった音であっても、実際は同じ高さの2つの音どうしのことを異名同音と呼びます。

 

✔練習曲5

ミの♭、レの#の指づかいの練習曲です。

 

【1段目】

1段目は小指の動きを練習します。

三小節目の二つ目のミは同じ小節内なので♭にすることを忘れないようにしましょう。

 

【2段目】

ファ→ミ♭の動きでは中指、薬指、小指の三本が動きます。

全ての指が同時に動くように気をつけながら練習してみましょう。

 

【3段目】

ミ→レ#の動きでは薬指と小指を同時に動かします。

5本の指の中でも特に動きにくい2本の指ですのでくりかえし練習しましょう。

 

この2本の指は関節を曲げずに、のばし気味にした方が良いと思います。

 

✔練習曲6

この曲は実質、この下に出てくる変ロ長調の曲です。

シの音とミの音は全て♭が書いてありますので気をつけて練習してみましょう。

 

✔練習曲7

調号のシの音とミの音に♭がついた調は変ロ長調といいます。

調号でフラットが付いていく順番は必ず1つ目がシ、二つめがミです。

 

6.スカボロー・フェア・アニーローリー・故郷

ここからは、「初級アルトサックスレパートリー曲集」の曲を練習しましょう。

 

 


✔p.11 スカボロー・フェア

三拍子の曲です。

  • 1段目の3小節目の付点四分音符
  • 2段目から3段目にかけてのミの音の長さ

以上2点に気をつけましょう。

特に2段目から3段目にかけては楽譜を見失いやすいです。

 

ここでは合計10拍のばすことになるのですが、

 

「1,2,3,4,5,6・・・」

 

と数えると見失う原因になります。

このように1小節単位で数えていくようにした方が見失いにくいです。

音符の拍数は、つねに小節単位で数えるようにしましょう。

 

✔p.23 アニーローリー

音の跳躍が大きい楽曲です。

同時にたくさんの指が動きますので、バラバラにならないように気をつけながら練習しましょう。

✔故郷(ふるさと)

三拍子の曲です。

調号シの♭がついていますので、Bisキーを使用しましょう。

以上で第14回目のレッスンは終了です。

 

初級アルトサックスレパートリー曲集」の曲はだんだんと難しいものを扱いはじめてきましたが、こちらは無理して練習を行う必要はありません。

 

少しずつご自分のペースで練習をしてください。

 


私オサナイ(長内)は名古屋の千種区の池下でサックスの教室をやっております。
初心者の方でも楽器の持ち方から丁寧に指導させていただいております。
またネットからの申し込みの場合は入会金が通常1万円のところを半額の5000円にさせていただいております。
1回のみの受講も可能ですのでぜひレッスンにお越しください。

レッスンの詳細についてはこちら

 



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