こんにちは。長内です。
本日から「サクソフォーン教本」でも付点4分音符を学習していきます。
曲集ではすでに取り扱っていますが、あらためてしっかりと理解をしていきましょう。
また、音の強弱を変える記号についても学習します。
この記号があることで曲の表現の幅が増しますので、まずはその記号の意味を押さえておきましょう。
使用教材
楽譜の苦手な方でも基礎から確実にじっくりとサックスの演奏方法を学んでいける本です。
私のレッスンでは、初心者の方には必ずこの本を使って指導させていただいています。
本日からこの教材も使用していきます。
この曲集は階名(ドレミ)があらかじめふってありますので、楽譜の苦手な方でも、曲の演奏を楽しんでいただけます。
また100曲近くの様々なジャンルの曲が収録されていますので、初心者の方が曲を練習しながら、色々な音楽に触れていくことができます。
この記事の対象の方
- 「サクソフォーン教本」「初級アルトサックスレパートリー曲集」を購入済み
- サクソフォーン教本のLesson9(p.52練習曲8)まで学習済み
- 8分音符を学習済み
- 付点4分音符・クレッシェンド・デクレッシェンドを未学習
第17回目のレッスンの内容
- 基礎練習(チューニング・ロングトーン・タンギング・音階練習)
- トゥールーズ地方の歌・カッコウ
- 付点4分音符・練習曲1
- クレッシェンド・デクレッシェンド・フォルテ
- 歌の調べ・子守歌
- ザ・ファースト・ノエル、海
この記事の執筆者
私、長内(オサナイ)は中学生の時にサックスを始めて、その後愛知県立芸術大学という大学でクラシックサックスを専門的に学びました。
卒業後はヤマハの大人向けのポピュラーミュージックスクールで講師として仕事をし、現在は私個人の音楽教室でサックスの指導をしています。
サックスの演奏歴は約25年です。
1.基礎練習(チューニング・ロングトーン・タンギング・音階練習)
✔チューニング
本日から基準の音を聞きながら、ご自身の耳でチューニングを行ってみましょう。
チューナーでAの音を鳴らして、その音を聞きながらチューニングを行います。
二つの音を鳴らしたときに、音程が合っているときは両方の音がまっすぐのびます。
音程が合っていないときには「うなり」が発生します。
「うなり」については以下の動画の音を聞いてください。
このように、2つの音の音程が合っていないときには「うなり」という波打った音が聞こえます。この「うなり」がなくなるようにマウスピースの位置を調整していきます。
慣れてくれば、自分が基準に対して高いのか低いのかはわかるようになってきますが、最初のうちはわからないと思います。
その場合はひとまずマウスピースを大きく抜いてみて、それで、より音程が合わなくなってしまうようでしたら、少しずつマウスピースを奥に入れていって、音程を調整しましょう。
ただし、マウスピースを入れる場所はYAMAHAの楽器ですと、ネックのコルクがおよそ1センチほど余る位置に入れるのが適正ですので、そこからは大きく逸脱しないように気をつけてみてください。
✔ロングトーン
今回も2オクターブの音域でロングトーンを行いましょう。
✔タンギング
前回のレッスンで扱った、8分音符のタンギングの練習を今日も行ってみましょう。
一つ一つの音が短くブツ切れにならないように、なめらかにタンギングを行ってください。
✔スケール(音階)
今日も音階を練習していきましょう。
ハ長調はp.50の4分音符の動きでも練習していきましょう。
2.トゥールーズ地方の歌・カッコウ
✔アウフタクト
テキストp.53の「トゥールーズ地方の歌」では「アウフタクト」という言葉が出てきます。
「アウフタクト」とはテキストにも記載があるように「1拍目から始まらない、はじめの不完全な小節の部分」のことを言います。
また、補足ですが、曲の途中でもフレーズが小節の1拍目から始まっていない場合もアウフタクトと呼びます。
例えば、以前取り上げた、「アニーローリー」の4小節目から5小節目の部分ですが
フレーズが小節の途中で終わり、新しいフレーズが始まっています。
この小節のはじめからではなく、途中から始まっている部分のことをアウフタクトと言います。
つまり、アンサンブルなどで複数名で練習するときなどに
「5小節目のアウフタクトからやりましょう」
などと言ったりするときがあります。
その場合はこの「ミ・レ」の部分から吹き始めれば良いです。
✔トゥールーズ地方の歌
アウフタクトからフレーズが始まっている曲です。
またフレーズの中にスラ―が付いている音と、そうではない音がありますので、しっかりと吹き分けをしていきましょう。
✔カッコウ
この曲ではまず生徒さんが最初に吹き始めて、3小節目に入るときに先生がはじめから追いかけていきます。
「かえるの歌」を思い出していただくとわかりやすいかもしれません。
このような曲の形式を「カノン」と呼びます。
- オクターブキーのまたぎ
- クロスフィンガリング
に気をつけて練習を行ってください。
3.付点4分音符・練習曲1
✔付点4分音符
すでに曲の中で取り扱っていますが、テキストでは初めて付点4分音符が出てきます。
復習ですが、「付点」というのは音符の隣についている小さな点のことです。
この点が付くと、付いている音符の半分の分だけ音の長さが長くなります。
つまりここでは
4分音符(1拍)+8分音符(0.5拍)=1.5拍
と同じ長さになります。
つまり練習曲1の2小節目に
このような表記がありますが、これは以下のような表記と同じ意味です。
付点の音符があるとリズムが取りにくくなるという方も多いと思います。
その場合は上記の例のように、一度、4分音符と8分音符に分解して考えるように
してみましょう。
✔練習曲1
それでは練習曲1を演奏してみましょう。
付点4分音符のリズムに注意して練習を行ってください。
4.クレッシェンド・デクレッシェンド・フォルテ
✔クレッシェンド・デクレッシェンド
新しい強弱記号として、クレッシェンドとデクレッシェンドが登場します。
それぞれ
- クレッシェンド・・・だんだん強く
- デクレッシェンド・・・だんだん弱く
という意味です。
つまりこの譜例の場合ですと、最初はメゾフォルテからスタートして1小節目の終わりにかけてだんだんと強くしていき、2小節目の最初から終わりにかけてだんだんと弱くしていくということになります。
クレッシェンド・デクレッシェンドはその図形の長さが、時間経過の長さも示していますので、楽譜上のどの音符までクレッシェンド・デクレッシェンドがついているかも注意して見てみましょう。
✔フォルテ
新しい強弱記号として「フォルテ」が出てきます。
この記号の意味は「強く」という意味です。
音量としてはメゾフォルテより大きな音で演奏してください。
ここまで出てきた強弱記号を音の弱い方から並べると以下のようになります。
以前にもお伝えしましたが、メゾフォルテを「自分が楽に音を出した時の音量」として考え、そこを基準に音量差を出してみてください。
5.歌の調べ・子守歌
✔歌の調べ
強弱記号に気をつけて練習を行ってください。
また、アーティキュレーションにも気をつけて演奏してみましょう。
✔子守歌
こちらも強弱記号に気をつけましょう。
「p」から曲がスタートしていますが、今の段階では必要以上に小さい音を目指す必要はありません。
まずはしっかりと音を鳴らし、全体に少し音量差が付けば良いと思います。
6.ザ・ファースト・ノエル、海
✔p.33 ザ・ファースト・ノエル
三拍子の曲です。
また、曲の途中にリピート記号が出てきています。
この場合3段目まで吹いた後は、反対向きのリピート記号がついている1段目のドの音のところに戻ります。
✔p.37 海
こちらも3拍子の曲です。
ヘ長調の曲ですので、左手の人差し指は最初からBisキーの上に置いておきましょう。
以上で第17回目のレッスンは終了です。
付点の付いた音符のリズムは、初心者の方が最も苦手とするリズムです。
リズムがわからなくなったときは、付点4分音符の場合でしたら4分音符と8分音符に分解して考えるなどして、キリの良いリズムでまずは考えてみましょう。
初心者の方でも楽器の持ち方から丁寧に指導させていただいております。
またネットからの申し込みの場合は入会金が通常1万円のところを半額の5000円にさせていただいております。
1回のみの受講も可能ですのでぜひレッスンにお越しください。
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