サリュソフォーンが気になったので調べてみた

つい先日まで長崎に旅行に行ってました。

目的はずばり、一昨日世界遺産登録勧告を受けた「端島」。通称「軍艦島」。

軍艦島上陸ツアーに申し込み、それだけを楽しみに愛知県から飛行機と電車を乗り継いで半日かけて長崎に前日入り。一晩明けていざ軍艦島へ行くぞ!となっていましたが、運悪く長崎は朝から大雨。

前の晩、泊まっていたホテルでどこからともなく前川清の「長崎は今日も雨だった」が聞こえてきた時点で嫌な予感がしていましたが、その予感は的中。


軍艦島上陸ツアーは船こそ出航はしたものの波が荒く、島への上陸は出来ませんでした。


結局その旅行の一番の目的は達成できず、あとは長崎市内を観光してまわりました。

それでここからが本題。


その旅行の移動中になんとなく読んでいた本がこの画像の「サキソフォン物語」。


「サックス」という楽器そのものを主題に置いた本で、アドルフサックスがサクソフォンという楽器を作った背景、その後のアドルフサックスの不遇な生涯、アドルフサックス亡き後、サクソフォンが世に広まっていく様子をこれまでにないボリュームの取材と調査によって詳細にわたって書き上げられている一冊で、とても読みごたえのある本でした。

それで、この本の中でちょっと気になった部分がありました。


「ピエール・アウグスト・サリュースが作ったサリュソフォーンは当時アドルフ・サックスとサリュースがライバル関係にあったため、サリュースがサクソフォンを意識して開発した」みたいな記述です。

サリュソフォーンの存在自体はなんとなく知ってはいましたが、そんなライバル関係にあったことは初耳でしたのでなんとなく気になってしまいました。

ということで今日も私なりに色々と「サリュソフォーン」について調査しました。

私の「ゴールデンウィークの自由研究の発表」だと思って気軽に読んでいただけると幸いです。

 

そもそもサリュソフォーンとは?

サリュソフォーン(sarrusophone)は、木管楽器の一種。金属製で、ダブルリードを用いる。

 【出典:Wikipedia】



←オフィクレイドというサクソフォンの原型の金管楽器とほとんど形は一緒ですね。サックスはこれにシングルリードのマウスピースを付けて、サリュソフォーンはファゴットのようなダブルリードを付けてみたということですね。



まだ製造されているみたいです。

ピエール=ルイ・ゴトロ(Pierre-Louis Gautrot)によって1856年に特許が取得された。この楽器の名は、フランス陸軍の軍楽隊長を務めていたピエール=オギュスト・サリュス(Pierre-Auguste Sarrus、1813年 - 1876年)によって命名された。

 

この楽器は、屋外でのバンドの演奏に必要なパワーを欠いていた、吹奏楽団におけるオーボエおよびファゴットを置き換えることを目指していた。そのため、ソプラニーノから3種のコントラバスまで、9種類の音域の管が作られた。しかし、現在サリュソフォーンを製造しているのはイタリアのオルジー社のみであり、実際に使用されるのはコントラバスの管がほとんどである。

【出典:Wikipedia】

特許はピエール=ルイ・ゴトロさんによって取得されていて、サリュスさんがどう関わったのかは謎なのでそこはまだ調査しなくてはならないですね。

 

ソプラニーノから三種のコントラバスまで9種のファミリーがあるというあたりが「サックスには負けねーよ」という心意気が感じられます。 

 

それにしても驚きなのは現在も製造している楽器会社があるということです!

 

そのイタリアのオルジー社のホームページを見てみましたが・・・製品リストすらなく適当極まりないホームページ。

 

「詳しいことはメールか電話で聞いてね~!チャオ♪」

 

と軽いノリで言われたような気分になり・・・調査は行き詰まりました。

 

とりあえずサリュソフォーンがどんな音なのか聞いてみたい!

オルジー社のやる気のなさにエネルギーを吸い取られ「もういいか・・・」と一瞬なりかけましたが、自由研究をこんな中途半端な形で終わらせては夏休み明けに先生に「一体、夏休みの間なにやっていたんだ」としこたま怒られるのは目に見えています。


とりあえず音くらいはYoutube様を探せばあるだろうと思い検索したら・・・あっさりありました。

しかもコントラバスーンと吹き比べてくれています。

この動画のうp主もコメントしていますがコントラファゴットよりパワフルな感じです。

しかも運指はサックスとほぼ同じらしいですが、オクターブキーが3つもあるそうです。。。

 一瞬「マジかよ・・・」となりましたが、ファゴットはそれよりもはるかに難しい運指の楽器なので、ここでへこたれるあたりがサックスというハイパーメカに慣れきってしまったサックス吹きの根性のなさなのかもしれません。


なぜ、サリュソフォーンは消えてしまったのか?

それにしてもどうしてサリュソフォーンは消えてしまったのでしょうか?

その理由を聞くとサリューさんがアドルフ・サックスを恨むのもしょうがない(これは勝手な妄想です)という理由なのですが、「サリュソフォーンのファミリーが完成したときは既にフランスの軍楽隊にはサリュソフォーンと同様の目的を持つ『弦楽器に相当する機能を備え、なおかつコントラバスからソプラニーノまで完備された同族の管楽器』であるサクソフォンが採用されていた。」ということのようです。


いい楽器を作っても売りさばくことが出来ないと生き残ることは出来ないのですね・・・。


管楽器開発競争時代のあだ花、サリュソフォーン

18世紀中頃~19世紀にかけて産業革命の影響で金属加工の技術が大きく発達し、多くの楽器に金属が用いられるようになり、それに伴い多くの新しい楽器が開発されたようです。

サリュソフォーンもその中の一つであったということですね。

同時期に消えた「セルパン」という楽器。

テューバの発明により19世紀中頃には使用されなくなった。

こう言っちゃあれですが、形が気色悪いです・・・。


そう考えると現在私が吹いているサクソフォンはそんな時代とともに消え去った不遇な管楽器達の屍(しかばね)の上に立って現在の地位を築き上げたのだと思うとなかなか感慨深いものがありますね。

 

サリュソフォーンの現物については浜松の楽器博物館に所蔵資料として保管されているようですので、ご興味のある方は浜松にお立ち寄りの際にぜひ覗いてみてくださいね。

浜松の楽器博物館に他にも上のセルパンなどの気色悪い(笑)楽器がいっぱい置いてあってとても楽しいですよ。

 

浜松市楽器博物館ホームページ

 

それではここまでお読みくださってありがとうございました!

これで私(長内)のゴールデンウイークの自由研究の発表を終わりたいと思います。

 

 

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