· 

5拍子のカウントの取り方【Take Five(テイクファイブ)の演奏のコツを説明します】

皆さんこんにちは。長内阿由多(オサナイ アユタ)です。

昨日はYouTubeにテイクファイブをレコーディングして投稿してみました。

この曲はサックスのザ・定番の曲ですね。
幅広い世代の方が一度は耳にしたことのあるジャズの曲の一つなのではないでしょうか?

さて、この曲を聴いた時になにか違和感を感じたことはありませんでしたか?他の一般的なポピュラー音楽とは違うなにかです。

感覚的でも直感みたいなものでも結構なのですが「この曲が他の曲となにかが違うな」と感じることが出来た方は音楽的センスが優れていると思います。

そうです。この曲は5拍子の曲ですね。1小節が5拍で出来ている曲なんです。

この5拍子という拍子のおかげでテイクファイブの独特の浮遊感のような雰囲気が出ています。

今日はちょっと珍しい5拍子の曲であるテイクファイブの演奏のコツについてレクチャーしたいと思います。

テイクファイブの演奏動画です

まずはピアノの伴奏のパターンをよく聞いてみましょう。

この曲のイントロの部分をまず聞いていただきたいのですが、この部分に5拍子の拍の取り方が凝縮されていると言っても過言ではありません。

上の動画の最初の部分をシークバーを動かして繰り返し聞いてみてくださいね。
この部分のピアノの楽譜はこのようになっています。

コードの部分をご覧いただけるとわかりやすいのですがEbmが3拍、Bbm7が2拍というパターンでピアノ(もしくはバッキングトラック)が演奏しています。

ちなみにこのパターンは曲の最後までずっと同じです。

つまり、この5拍子というのはさらに細かく考えると3拍子+2拍子という拍子と考えることができます。

おそらくテイクファイブに挑戦しようという方であれば3拍子の曲も2拍子の曲も今までに演奏したことがあるのではないでしょうか?

なので、まずはこの曲を5拍子ととらえるのではなく「3拍子+2拍子」の曲であるという認識に改めてみてください。

それでは次にこの「練習」という課題をやってみましょう。

練習)一度1,2,3,1,2と口に出しながら曲を聞いてみましょう。

テーマのフレーズも実は3+2で構成されています

さきほどの練習1をやっていて気づいた方もいるかもしれませんが、実はテイクファイブのテーマのフレーズも3+2で構成されています。

特にわかりやすいのがこの部分です。

「3拍音をのばして」→「2拍動く」という形になっていますよね?

なので自然とフレーズ自体が3+2を意識させるものとなっています。

 

コードが動くところで自然とフレーズも変わっているというイメージでしょうか。

アドリブでわけがわからなくなってしまいます

さてテーマの部分は5拍子を取ることができそうです。問題はこの曲のアドリブパートです。

今回私が演奏している「アルトサックスで奏でるジャズ・メロディー」という楽譜ではアドリブパートもすべて楽譜に記載されています。

この譜面を取り上げておいてこんなことを言うのは大変申し訳ないのですが、とりわけテイクファイブに関してはアドリブパートは譜面を追っかけて演奏するよりアドリブ(楽譜なし)で演奏したほうがはるかに楽だったりします。

というのはこの曲のアドリブパートはEbm→Bbm7のコードの中だけで演奏すれば良いので適当なところまで好きなように吹いてアドリブが終わったらバンドに合図を出してテーマに戻るという感じで何も考えなくて良いからです(笑)

ただ、カラオケトラックと一緒に演奏するとなるとそういうわけにはいかないので、楽譜通りに演奏する方法も考えなくてはいけないですね。

アドリブパートの拍子のとらえ方

ここも一応3+2で考えて譜読みをしていきます。わからなくなってしまうかたは譜面のすべての小節に1 2 3 1 2と書いていきましょう。こんな感じで。

まあ、譜面をよく見るとすでに3+2の形で見やすいような表記がされていたりもします。例えばこの部分がわかりやすいかな。

ここはきれいに3+2で記譜されていますので視覚的にも今が何拍目かというのがわかりやすいですね。

結論 とにかく3+2の拍子を体にたたきこむ!

さて結論といたしましては3+2という形でこの曲全体が構成されているということが理解できましたら、あとは体にたたきこむということしかないという感じではあります。

このブログで方法論はいくつかお伝えすることはできますが、頭でどんなに理解していても音楽はできるようにはならないです。

結局のところ何回も何回も繰り返し練習して、5拍子の拍子感を体に染み込ませるしかないと思います。

ただし、こんなことを言うとこんな反論が返ってきそうです。

  • 先生はもともと才能があったからできたんでしょ
  • 小さいころから音楽をやってきたからできるんでしょ

 

確かに私は小さいころから音楽はやってきましたが、それでも5拍子の曲は最初まったく上手にできなかったですし、なんなら中学生くらいのころとかに「スパイ大作戦のテーマ」(これも5拍子)が全然まともに吹けなくて泣きそうになってましたからね(笑)

でも安心してください。
今できなくても時間さえしっかりかけてやり続ければ必ずだれでも出来るようになります。

私は個人的には音楽を自分で楽しむくらいに上手くなるくらいだったら才能なんて必要ないと思います。

勘違いしないでいただきたいんですけど、もちろん世界的に有名になりたいとかだったら才能はもちろん必要ですよ。

でも多少上手になって少し人に聞かせられるくらいのレベル(私がこのレベル)であれば努力しだいで誰でもそこまでは行けると思います。

なのでめげずに頑張っていきましょう!

僕も日々頑張ります。YouTubeの毎日更新頑張ります!


今日は以上です。ありがとうございました。


私オサナイ(長内)は名古屋の千種区の池下でサックスの教室をやっております。
初心者の方でも楽器の持ち方から丁寧に指導させていただいております。
またネットからの申し込みの場合は入会金が通常1万円のところを半額の5000円にさせていただいております。
1回のみの受講も可能ですのでぜひレッスンにお越しください。

レッスンの詳細についてはこちら

 


使用マウスピース

H.Selmer SUPER SESSION アルトサックス D

使用リガチャー

ブルズアイ(Bullseye) リガチャー ブルズEX メイヤーラバーアルト ゴールドプレート BLEXGP-Mey-A

使用リード

RICO リード ラ・ヴォーズ アルトサクソフォーン ミディアムハード

使用楽器

Yanagisawa A992(もう製造されていない型番です。)
現行機種はこちら↓

使用ストラップ

ブレステイキングストラップ

←ブログランキング参加しています。良かったらクリックしてください!


関連記事

www.osanaimusicschool.com Blog Feed

コルトレーンの生涯 【サックスの歴史part.5】
>> 続きを読む

ミュールの弟子たち・日本の黎明期のサックス奏者【サックスの歴史part.4】
>> 続きを読む

様々な編成でのサクソフォンの使用、1940~1950年代ジャズのサックスプレイヤーたち【サックスの歴史part.3】
>> 続きを読む