こんにちは長内(オサナイ)です。
今回は今話題の映画『劇場版「鬼滅の刃」無限列車編』の主題歌でLiSAさんが歌う「炎」をサックスで演奏してみました。
アルトサックスソロのバージョンとアルトサックス二本での2重奏のバージョンの2つのバージョンで投稿しています。
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アルトサックス2重奏
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炎をサックスで演奏してみたい!
「炎を上手に演奏するには一体どうすればよいんだろう・・・
具体的にどのような箇所に気を付けたら良いか教えてください」
こういった疑問に答えます
本記事の対象者
- 炎をサックスで上手に演奏したい方
- サックス初めてから1年以上の方
炎の練習の手順
- ①現状把握:楽譜を見ながら曲を聴き込む
- ②基礎理解:曲の調性を理解する
- ③準備練習:スケールを練習する
- ④練習手順:リズムの難しいところの考え方
- ⑤応用練習:良い音で吹くには
記事の信頼性
記事を書いている私の自己紹介をさせていただくと、私は中学校の時にサックスを始め、愛知県立芸術大学という学校でサックスを専門的に学びました。
卒業後はヤマハの大人向けのポピュラー音楽教室で講師として7年ほど働き、現在は名古屋の私自身の音楽教室でサックスを教えています。サックス歴はもうかれこれ25年ほどです。
読者さんへの前置きメッセージ
本記事ではサックスをはじめて1年以上くらいの方が炎を演奏するにはどのように練習したらよいかという視点で書いています。
この記事を読むことで「練習をするにはどのような手順でやっていけば良いのか」というのがイメージできるようになると思います。
曲を練習するときにいきなり楽譜に向かって練習するのではなく、一定の手順を踏むことでよりその曲への理解が深まりスムーズに演奏できるようになります。
それでは、さっそく見ていきましょう。
①現状把握:楽譜を見ながら曲を聴き込む
まずは曲をしっかりと聴き込むこと。それをしないと何も始まりません。
もしかしたら、この記事を読んでいる方はすでに何度も曲を聴いているかもしれませんね。
しかし、なんとなく耳だけで聞き流しているのと、楽譜を見ながら視覚を使いながら曲を聴くのでは曲に対するイメージが違ってくると思います。
歌を聴くだけだと簡単そうに思う箇所も意外と複雑
例えば冒頭のこの部分
歌詞で言うと
「さよなら」「ありがとう」声の限り
悲しみよりもっと大事なこと
の部分ですが、意外と楽譜が複雑だと感じませんでしたか?耳だけで聞いてると単純そうに思える曲でも意外と細かいリズムを刻んでいたりするんですね。
まずは楽譜を眺めながら何回も曲を聴き、この曲の譜面をなんとなくで結構ですので頭にインプットしておきましょう。
②基礎理解:曲の調性を理解する
さて楽譜を確認していただいたら、こんな声が出てきそうです。
「この曲、#がめちゃくちゃ多いじゃん!!」
そうなんです。そしで途中で何回も転調があります。
- まず最初は#5つ(B major H-dur ロ長調)
- サビの手前で#2つ(D major D-dur ニ長調)
- サビは#7つ(C# major Cis-dur 嬰ハ長調)
- 大サビで#4つ(E major E-dur ホ長調)
というように変化していきます。
#系の調号はどのような順番で#が増えていく?
ここで#系の調号ではどのような順番で#が増えていくか確認してください。
ファ→ド→ソ→レ→ラ→ミ→シ
の順番で#が増えていきます。
つまり#7つの場合は全ての音に#が付きます。
そう考えると最もわかりやすいかもしれません。
③準備練習:スケールを練習する
これだけたくさんの転調がありますので、曲に取り掛かる前にそれぞれの調のスケール(音階)を練習しておきましょう。出来れば楽譜を見なくても吹けるようにしておきましょう。
なぜスケールを練習しなければいけないの?
まず曲というのはスケールがスムーズに吹けるようになっていれば練習不要な箇所がそもそも多いからです。
たとえばこの曲で言うと
サビの最初のこの部分なんかはC#majorのスケールの音の順番で行ったり来たりしているのがわかりますか?
ここでスケールが頭に入ってないと
「えーと、最初の音はドの#で、次がシの#だから実質ドの♮と同じで、次がまたドの#で次がレの#で・・・」
なんて考えることになります。
そんなことしてたら日が暮れます。とても効率が悪いです。
スケールの本を一冊持っておくと便利
ちなみにスケールを練習する例として上記の譜例を提示させていただきましたが、スケールの本は一冊持っておいた方が良いと思います。
私のオススメは日本を代表するクラシックサックス奏者である須川展也さんが書いたスケールの本です。
この本は純粋にスケールや3度4度音程、アルペジオが全調にわたって羅列されているだけという構造なのですが、無駄がなくて逆に使いやすいです。
私もこの本で高校時代に練習しましたし、今も私の生徒さんにこの本で教えています。
④練習手順:リズムの難しいところの考え方
この曲で言うと例えばこういった箇所のリズムは結構複雑ですね
ぱっと見譜面だけみていたらリズムが想像しにくいかもしれません。
実は難しいリズムになっているのは原因があります。
「タイ」が付いていることでリズムが複雑になっていんですね。
なのでこういったところを練習するときの王道のやり方としてはまずタイを取って練習するという方法があります。
つまりこのような形で一度練習するんです。
これでも難しいという方は拍ごとに分解して吹いてみてください
このように1拍ごとで吹いてみたら意外と行けそうではないですか?
リズムが難しいところはとにかく最小の単位まで分解して一度練習してみるのがコツです。
⑤応用練習:良い音で吹くには
この曲はスローバラードですので出来れば良い音で吹きたいですね。
良い音で吹くためにはまずロングトーンをしましょう
吹奏楽部で練習してる方などはこんなこと毎日聞かされていて耳にタコが出来ているかもしれませんね。
大人になってからサックスを始めた方はこの部分がおざなりになりがちです。毎日少しの時間でもいいから必ずやりましょう。
この部分に関しては私は以前にこんなブログを書いていますのでこのようなアイディアでロングトーンを継続して練習していくのもアリです。
良い音というのは私にとっても永遠の課題です。
そもそも良い音とは?どんな音?人によって良い音って違うからわからないよね?
誰にも好かれる音なんてそもそもないんじゃないかな。
・・・と常に堂々巡りです。
なので上のブログ記事にも書いてありますが、とりあえず音程を合わせることをまず最初の目標にしてはいかがでしょうか。
というわけで本日は以上です。
なにかご質問があればコメント欄やツイッター、YouTubeのコメント欄などにどうぞ。
直接はお答えできないかもしれませんが、今後のブログ記事などでも回答させていただきます。
初心者の方でも楽器の持ち方から丁寧に指導させていただいております。
またネットからの申し込みの場合は入会金が通常1万円のところを半額の5000円にさせていただいております。
1回のみの受講も可能ですのでぜひレッスンにお越しください。
レッスンの詳細についてはこちら
演奏に使用しているセッティング
マウスピース
H.Selmer SUPER SESSION アルトサックス D
リガチャー
リード
楽器
Yanagisawa A992(もう製造されていない型番です。)
現行機種はこちら
ストラップ
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